2008年5月20日

マヤ人に負けるな

録画していたTBSの世界遺産、マヤ文明のチェチェン•イツァー特集の放送を観た。春分の日に、精密に計算されたピラミッドの陰により大蛇の形が現れ、種まきの季節を告げるという、そんな仕掛けを仕込める能力を持つ文明である。

彼らは、正確に東西南北を計測し、そこから21°ずらした角度でピラミッドを建設し、そういった現象を創り出したのだ。

さぁ、ここで疑問が浮かぶ。

もし自分が何も知らない状態で古代に投げ出され、果たして東西南北を正確に知ることが出来るのだろうか?ここは負けてられない。何も道具を使えない事を前提として、正確な東西南北を測る方法を考えてみよう。

正確な東西南北を測り春分の日の角度に調整したのではなく、先に春分の日ありきで正確な東西南北を定めたのだろう。できるだけ水平な地面に垂直に棒をたて、日出と日没時に陰の方向を記録する。両陰のなす角度の半角が真南(北半球なら)となる。マヤ人にとっては、それが北という名前である必要はない。何かの中心の方角なのだ。
その方角を基準に正方形を描けば、それはピラミッドの図面になる。

曇りの日もあるが、二週間ほど計測を続ければ十分分かるだろう。この日出&日没の陰方角計測を一年間続けると、日の長い日、短い日、その中間で昼と夜の長さが同じ日(角度が180°)があること、その日時を知るだろう。そしたらその周期を知り、それが何日で廻ってくるのかはただ数えるだけ。これが現代の"一年間"に相当する。
後はピラミッドを建てた上で、春分の日の陰に細工を加えようと考えれば思いつく事だろう。
マヤ人には負けずに済んだ。やったね!突然過去に放り出されても大丈夫!!
考えてみて思ったこと。言葉による、存在するようで存在しない定義が発想を妨げている。「北」「春分の日」「21°」。これらはピラミッド建設に意味を持たない。

科学は言葉では定義しきれない、モノや現象に対する絶対的真実を持っているのだ。